平成18年の診療報酬改定の基本方針において、『医療を受ける主体である患者本人が、医療に積極的かつ主体的に参加し、必要な情報に基づき患者自身が選択して、患者本人が求める医療を提供していく、という患者本位の医療が提供される仕組みを構築していくこと』、として、我が国の今後の医療政策の方向性が示されました。
少子高齢化の急速な進展や疾病構造の変化、医療制度改革など医療を取り巻く環境が大きく変わるなかで、医療費負担の増加、国民の医療に対する関心や自らの手で健康を守ろうとする意識の高まりを背景に、医師主導の医療から、セルフメディケーション、つまり、自分の健康は自分で管理するという、患者主導の医療へとシフトしてきています。

しかし、専門的な知識を持たない患者にとってのハードルは高く、増え続ける健康情報を安全に管理し、実際に患者の健康増進につながっていくような健康情報を運用する仕組みが必要となってきています。そして、直接的に患者の健康増進に寄与するようなサービスを提供するのであれば、それはコンピュータですべて処理できるようなものではなく、現場の医療人の手、が介在するハイブリッドな仕組みが必要であると考えます。

医療は社会の共有財産です。
我々は、患者が自身の医療情報、健康情報を安全に管理し、必要に応じて医療従事者や他の患者と共有し、そこで得られた知見や知識を社会に還元していく医療における相互共助の仕組み、つまり、『ソーシャルメディケーション』を実現すべく、新しい医療の形を世界に向けて提案していきます。

広井 嘉栄
株式会社ファルモ 代表取締役
東京理科大学薬学部卒業、神戸大学大学院医学系研究科修士課程、東北大学大学院医学系研究科博士課程修了。薬剤師/医学博士。東京理科大学薬学部上村研究室客員研究員

大学卒業後、INTEC Web & Genome Informatics Corp.にて遺伝子解析業務に携わる。その後、医療情報学分野へ進み、神戸大学医学部付属病院、先端医療振興財団、東京医科歯科大学特任助教を経て、2007年より世田谷区にあるゆずき薬局の薬剤師として小児医療の現場に立ちながら、ITを使った新しい地域医療連携の仕組み「ファルモ」を開発。2012年株式会社ファルモとして独立し、代表取締役に就任。